今と昔のフォークソングの決定的な違いは人生の生々しさの表現力です

新小岩にある應無寺(おうむじ)の音楽ステージにフォークギターがセットしてある場面

音楽というのはそもそも・・・といった

話をするのは好きではないのですが

あえて今回はそんな内容を書いて

みようかな、という気になりました

メッセージ性の強いライブを観ていて

フォークソングって【そもそも】

伝えたい言葉に音を乗せるものだよなと

 

古くは黒人音楽の人種差別を悲哀する

ブルースからはじまり、ボブディランや

ジョンレノンは反戦をテーマにギターで

メッセージを歌に乗せて伝えていました

日本の初期のフォークソングも

メッセージ性の強い【生々しい】ものが

とても多かったのを思い出します

 

それがいつしか…ラブソングだらけに

なってしまいましたね(笑)

これは別にフォークソングに限った

ことではないですが、巷に流れる音楽が

そんなのばかりの時にふと思うんです

どんだけ恋愛の優先順位が高いんだ、と

他に伝えたいことはないのかよ、と

 

新小岩にある應無寺(おうむじ)の音楽ステージで演奏する「いなのとひら・のとこば」

フォークソングとはメッセージでした

ラブソングがダメというわけではなく…

素敵な歌もいっぱいありますし

好きな恋愛ソングもたくさんあります

ただ、巷に流れる音楽の7~8割とかは

さすがに多すぎじゃね?と思うわけです

まあ、こんなことを考えているから

僕はきっと独身なのでしょうね(笑)

 

ハイ!そんなわけで、こんな想いを

巡らせるキッカケとなったライブが

2019.2.17に新小岩の應無寺(おうむじ)

という何と、お寺にて開催されました

NHK主催、フォークおやじバトルにて

グランプリ「いなのとひら・のとこば」

今回は2人バージョンでの出演です

 

そして共演が何とフォーク界の大御所

小室等さんの娘さん「こむろゆい」さん

と旦那さんご夫婦のユニットです

あのフォーライフレコード初代社長の

(1975年に小室等さん、井上陽水さん

吉田拓郎さん、泉谷しげるさんが設立)

娘さんの貴重なライブが観れました

 

新小岩にある應無寺(おうむじ)の音楽ステージで演奏する「こむろゆい」夫婦

方向性は一緒でも異なる表現方法

「こむろゆい」さんご夫婦ユニットは

ウクレレ弾き語りとパーカッションの

シンプルな構成で優しく包み込むような

演奏で会場を魅了していきました

アンコールでは稲野さんたちとの共演

偶然かもしれませんがこの2組が音楽で

伝えたいことに共通点を感じました

 

今の世の中へ「こうなんじゃないの?」

「それはちょっと違うんじゃないの?」

という問いかけや投げ掛けを曲に乗せ

こむろさんは優しく諭すように歌い

稲野さんは風刺と皮肉を込めて歌う

伝えたい方向性は同じなのに対照的です

これが音楽の面白いところですね

 

伝えたいことを伝える為の音楽

こういったライブ演奏を聴くと改めて

「音楽って何か伝えたいことを

音に乗せるものだったな」と実感します

最近のメンヘラのメンヘラによる

メンヘラのための空想、妄想音楽とは

やはり一線を画しているステージでした

人生とは本来【生々しいもの】です

 

そこと向き合って音楽で表現している

人の演奏は聴く人の心を揺さぶります

「いなのとひら・のとこば」ボーカル

稲野さんの作る曲は政治的なものも

ありますが、それは日本を憂うという

リアルな気持ちがあるからこそです

そうでなければきっと書けないですよね

 

例えば昔の俳句や和歌といったものは

とても美しい言葉をリズムに乗せて

作品に仕上げているじゃないですか

でもそこに込められている想いは

死者を弔う内容だったり、果たせぬ

無念を抱いて世を去ることだったり

実は現代より相当に生々しいわけです

 

新小岩にある應無寺(おうむじ)の音楽ステージで共演する「いなのとひら・のとこば」と「こむろゆい」夫婦

日本の誇りを思い出せる音楽へ

それと音楽も一緒だと思うんですよね

その【生々しさ】をどう表現するか

そこが演者の腕の見せ所なわけで

「失恋して悲しい!」なんて表現は

サルにだってできる動物的なものです

そこを例えば花や季節になぞらえたり

するのが【ワビサビ】じゃないですか

 

日本人としての誇りを思い出させて

くれるような音楽が僕は好きです

【漢字】【ひらがな】【カタカナ】

文字だけでも3種類の組合せがあって

「粋」「人情」「機微」といった

細かい心情を表す表現も繊細で幅広い

日本語ってすごいなぁと思います

 

普段つかっていると忘れがちですが

こうして記事を書くと改めて思います

そんな音楽がもっと日本に増えるよう

最後はこんな美しいフレーズで

この記事をしめくくりたいと思います

「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも

留め置かまし 大和魂」

(※吉田松陰による辞世の句)

 

【関連記事】

⇒第2回フォークおやじバトル「いなのとひら・のとこば」優勝!

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