
それを聞くとシンディはズボンの後ろポケットから
スマホを取り出し、もの凄い勢いでそれを操作した。
きっと宇宙バンクの口座残高を調べているのだろう。
彼女の顔は青ざめ、スマホを打つ指がふるえている。
『 ご、5万… 』 呆然とする彼女にネクロンは言った。
『 今回は初回なので10%ほど割引いたしました 』
空気を読まない発言にシンディの表情がイラついた。
『 何でアンタが私の口座を知ってるのよ?』そこで
ようやくネクロンは彼女が怒っていることに気付く。
彼女はシンディに対し申し訳なさそうな顔で言った。
『 スイマセン…カード払いの方が良かったですか?』
『 そういう問題じゃない!』 シンディは激怒する。
ここで僕の後ろにいるディランは口元に手をあてて
必死に笑いをこらえていた。うん、気持ちは分かる。
シンディはキッとこちらを睨んでから、その視線を
モニター画面に映るアゲちゃんの方へと向けた。
『 ちょっと、これどういうこと!何で勝手に私の
口座から引き落としされんのよ!しかも高っかい!』
アゲちゃんは鼻歌を口ずさみレコードを拭いていた。
そして、シンディの質問には少し遅れてこう答える。
『 まあ、そういう召喚キャラですから。それに… 』
アゲちゃんは契約書を画面に向かって大きく掲げた。
『 ホラ、ここにもあります。アナタの寿命、及び
私有財産は冥約期間中は一時的に弊社に属しますと』
シンディは目を細めてそれを見る。字が小っちぇ〜。
携帯ショップの契約書みたいだな。でももう遅い。
『 ふっざけんじゃ…』 彼女がブチギレそうになった時
通信アラームが鳴り、いきなり画面が切り替わった。